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2021.10.04 アップルパイの思い出

今月のお菓子の会は「林檎のパイ」。

こちらは冷凍パイシートを使って試作したもので、



こちらは、自家製のフィユタージュ(折り込みパイ)を使った試作品です。

パイ生地は大きく二つに分けられます。

  • フィユタージュ(折り込みパイ生地)
    バターをデトランプ(こね粉)に折り込んで層をつくることでサクサク感を出す
  • パートブリゼ(練り込みパイ生地)
    粉にバターを細かく混ぜ込むことで、もろい食感をだす

「パイ」といえば、幾重にも層ができる折り込みパイ生地のことだと思っていました。
生地を休ませ休ませ作るパイのお菓子は、とっても手がかかる。

そんなパイ菓子がとっても手軽に簡単にできることを知ったのは、最初に就職した実習助手のときでした。
別の大学に勤める先生のお友達が、特別講師として授業の中でお菓子を教えて下さることになり、そのアシスタントについたアップルパイの授業。


フィユタージュラピッド(速成パイ生地)を使ったアップルパイです。

ざっくりと混ぜ合わせたこね粉のなかに大きめにカットしたバターがゴロゴロしていて、その状態の生地を伸ばして折り込むことを繰りかえす方法。
ざらざらゴツゴツしていた生地が、伸展と折りを繰りかえすことによって滑らかな生地になり、焼成後は適度な層になってサクサクとした食感を作り出す。

生地の変化していく面白さと、出来立てのアップルパイの美味しさに、とっても興奮した時間でした。



栄養学がご専門の先生でしたが、ご主人の仕事についてスイスに滞在していた時に、チョコレートの学校に通われたそうです。チョコレートの特別授業もアシスタントさせて頂きました。

そんな学校があるのだと興味を持って調べると、3ヵ月通う学校で。
3ヵ月も仕事は休めないし…
日本にももう少し短い期間で通える学校がないか調べていくうちに、色々な製菓学校の情報が目に付くようになり。
行きたい!

そうして製菓学校に通うことを決めたのでした。

製菓学校に通い始めてからは、フィユタージュの中にもさらにアンヴェルセ(逆さまの)があることを知り、そして練り込みパイ生地と出会い、それぞれの工程の中にサクサクになる要素があって。


パイ生地、面白い!

アップルパイは、私の道を変えるきっかけになった思い出のお菓子です。

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